感覚と五感が結びつく瞬間
2025.02.05 園長日記

2月に入り、まだまだ寒い日が続いています。先月は、めずらしく福岡でも雪が降りましたね。交通網がストップしたところもあり、生活の調子が必要な部分もありましたが、めったに降らない“雪”にワクワクしました。人生で初めて雪に触れた子もいたのではないでしょうか。冷たい雪を手にした感覚や、降り積もる様子を見た経験は、子どもたちの自己構築に大きく付与してくれたことでしょう。
モンテッソーリ教育では、「感覚」と「言語」は密接に結びついていると考えます。たとえば、冷たい空気や雪の冷たさを肌で感じることで、「寒い」や「冷たい」といった言葉の意味が、より具体的に理解できるようになります。このような体験が、子どもたちの言葉の習得を豊かにし、世界を広げていきます。寒さだけでなく、「甘い」「苦い」といった味覚や、「ザラザラ」「スベスベ」といった触覚、さらには耳に届く音や目に映る色など、五感を刺激する体験は、すべて言語の発達に重要な役割を果たします。そして、これらの感覚体験を丁寧に重ねることで、子どもたちは言葉の奥深さや世界の広がりを感じられるようになります。ご家庭でも、一緒に外を歩いて自然の変化を観察したり、「さむいね」「あたたかいね」とその感覚を言葉にしてみてください。子どもの反応や興味が、感覚と言
語が結びつく瞬間を教えてくれるはずです。重ねていった感覚体験によって、そのうち、子ども自ら「さむい」「つめたい」などの言葉で表現するときがやってきます。待ち遠しいですね。ハピネスでは、感覚教育を大切にしながら、日々の生活の中で豊かな言語体験を提供しています。寒い季節だからこそ感じられる感覚のひとつひとつを子どもたちと共に大切に育んでいきたいと思います。
(園長 平野理都子)