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ハピネス離乳食のつくり方

2022.09.02 パクパクレシピ 平尾ビレッジ 志免ビレッジ 日々のこと 給食日記

先日、園の保護者さんから、「離乳食のつくり方がわからなくて困っている」と相談をいただきました。

そのときにお渡しした、園での離乳食のつくり方レシピを公開します。

一般的な離乳食レシピには、「大人のおかずをつくるときに取り分ければOK」とか、「まとめてつくって、小分けしたものを冷凍。食べるときに解凍すれば、すぐ出せて便利!」とかってコツがよく書かれていますよね。

でも、給食室では提供する時間の都合や衛生法の決まりで、取り分け調理やつくり置きは難しい。それから、ポニは薬膳師として、小さな子どものおなかに”冷え”を入れることは絶対に避けたいから、冷凍物は極力使いたくない! ですので、毎日0歳児さんがその日食べる量の離乳食をつくっています。同時に1〜2歳児さんと大人が食べる給食も調理。基本的に1名の調理員で、キッチン設備は一般家庭と同じ三口ガスコンロなので(多分、今の家庭のシステムキッチンの方が給食室より高機能〜)、火を使う段取りをパズルのように組み合わせながら、時間に間に合うように仕上げる、なかなかハードな調理現場です。

そんななかで考えた離乳食の調理法が、”一気に煮て、切りながらつくり分ける”方法です。
離乳食は、焼いたり、揚げたり、複雑な味つけは必要ありません。とにかく煮る!しっかり煮る!!
私が調理に入るときは、まず、何より最初に離乳食分の野菜の皮むきをして、昆布とたっぷりの水に入れてコンロで着火。あとは、時々様子を見ながら放っておくだけ。野菜に火が通ったら、鍋から引き上げて、子どもの食べやすい大きさに切りわけます。必要があればさらに加熱調理を加えますが、すでに火が通った食材なので、手間はかかりません。

保育園は離乳食といっても段階が様々な複数人分をつくるので、この切り分けるときに食べる子どもに合わせたサイズにしていきます。こうすることで、鍋一つで離乳食初・中・後期の複数人の離乳食を一気につくることができます。

この調理法でいいところは、スープがとってもおいしくなること。出汁素材は昆布だけでも、煮込んだ食材の旨みと栄養がたっぷり染み出して、塩すらくわえなくてもいいくらいに仕上がります〜。

「でっかく、しっかり火を通す」がポイントです

「早く火を通すために、小さく刻んでから加熱した方がいいのでは?」と思うかもしれませんね。私の経験上、できるだけ大きな状態で煮た方が、舌触りがやさしくなり、野菜の風味も引き立つようです。とくに、人参、大根、ジャガイモ、玉ネギは大きく茹でることをおすすめしたいです。科学的な説明はできないんですけどね。わが子二人と保育園で4年間子どもごはんをつくっての感覚です。

以前にテレビで見かけたある夕食風景。フランスの夕食メニューの定番”ポトフ”は、日本では”具沢山のスープ”という感覚で食べていますが、本場フランスでは違うそうです。野菜と塊肉を煮込んだら、野菜は野菜で、お肉はお肉でお皿に盛り付け、具材の入っていないスープをスープ皿に盛り付けて食卓に並べていました。これにパンを添えれば、鍋一つで主食・汁・主菜・副菜がそろいます。
ハピネスの離乳食も、つまりフランスの食卓と同じや〜ん。

離乳食の参考にとレシピサイトや雑誌を開いては、映えた盛りつけの離乳食にビビってしまっている方はいませんか?(はーい、私、私、かつてのポニです〜🙋‍♀️)
目にも鮮やかで栄養バランスも良さげな離乳食は、時間と気持ちに余裕があるときにつくればいい。忙しい平日は、「とにかくしっかり火を通して、塩をふっておけば大丈夫!」。私はそう思います。



2020年9月30日までの給食ブログはこちら→「ハピネスkitchen」

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