キャベツの煮物
子どもごはんに使いやすい野菜の一つ、「キャベツ」。
やさしい甘み、煮込んだときのやわらかな食感で、ハピネス保育園の離乳食&幼児食でも大活躍です。
キャベツの代表的な薬膳パワーは、胃腸を元気にする! 食欲が無いときは食欲を増進させてくれて、食べ過ぎちゃったときは消化を助けてくれるんです。また、キュッとまとまった形は腎と肺に、緑色と芳香は肝に、葉物ならではの苦味は心にと、五臓のすべてにやさしく力を添えてくれます。
春はとくにキャベツがおいしい時期。
いろいろな料理で食べたい野菜です。
3月の給食でつくった「キャベツの煮物」は、材料も工程も少ない超簡単な一品です。
<材料>
・キャベツ…食べたいサイズ(1玉〜半玉)。給食は春の早生キャベツでつくりました
・シメジ…食べたい量。なくてもいいです。給食では補気力アップとカサ増しを兼ねて加えました
・干しエビ…ひとつかみ(1玉に対して20gくらい)。桜エビ、かちエビ、アミエビなど
・塩…キャベツ500gに対して5gくらい。キャベツやエビの味を確かめて適量を入れてください。薄口醤油でもOK
・油…大さじ1くらい。給食は米油使用。オリーブオイルだと洋風、ゴマ油だと中華風。お好みで
・水…100〜300cc。これも適当です。キャベツが焦げない程度。でも、焦げてもそれはそれでおいしい
<つくり方>
① 芯や外葉のかたいところ、傷んでいるところを落とす。1玉の場合、キャベツの上部に深めの切り込みを十文字に入れ、鍋に入れる。半玉の場合は切込みは不要
② ①にシメジ、干しエビ、塩少々、油、水を入れ、蓋をして弱めの中火で20〜30分煮る。キャベツが好みのやわらかさになったら、煮汁の味をみて塩(または薄口醤油)で調える
ポイントは
・キャベツがすっぽり入って、蓋が閉まる鍋を使う
・キャベツはなるべく大きなままで
キャベツを細かく切らない方が甘さがギュッと濃縮した仕上がりになります。食べる時に箸でほぐして分けられるくらいまで煮るのが、私は好きです。
と言いながら、給食では調理と配膳の都合上3〜4センチ角のざく切りにしてつくりました。それでも好評だったので、切ってしまうのがダメなわけではありませーん。その場合は、なるべく鍋いっぱいギュウギュウに詰めるのがポイントです。
薬膳として料理するときは、"五臓のここに気を届けるぞ〜”ということを大切にしてレシピをつくります。ですので、私が薬膳の先生からこの煮物を教わったときは、"補腎”の料理としてキャベツと干しエビだけでつくりました。エビは成長エネルギーを蓄える腎に届く食材で、体をあたためる力がとても強いんです。キャベツとエビを組み合わせることで、胃腸を守りながらしっかりと補腎をすることができます。
エビは食物アレルギーが強く出る食材でもありますので、小さな子どものためにつくるときはご注意くださいね。園では、各家庭でエビを食べたことがある1〜2歳児さんの献立として出しています。0歳児さんにはエビをしらすに変えてつくりました。
家庭の食卓のためにつくるときは、新玉ねぎ、人参、セロリ、ジャガイモなど、いろいろ追加してもいいかも。今から旬のアサリも合いますよ〜。
キャベツは年中手に入りやすい野菜です。春・夏・秋・冬、それぞれのおいしさを親子で楽しんでくださいね〜。
給食室 ポニ🍙
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